患者の精神状態に応じた専門的な看護を提供します

医師から精神疾患と診断された患者さんが専門の医療を受けられる病院が「精神科病院」で看護師の主要な職場の一つとなっています。

精神科病院には幻覚や妄想、意識定価や感情鈍化などの症状などで日常生活が困難となった統合失調症の患者をはじめ、ストレス社会で増加するうつ病、社会の高齢化で対策が急がれる認知症、そしてアルコール依存症などの様々な年齢層の患者さんが入院しています。

精神科病院の病棟は、生命の危機や重篤な状態にある患者さんの治療を行う「精神科救急・急性期病棟」、慢性的な精神症状を持つ患者さんの「精神科慢性期病棟」があります。

そのほか、患者さんの状態に合わせた専門的な精神看護を提供する病棟としては、認知症の方を対象とした「認知症治療病棟」、心身の疾患を同時に治療する「精神科身体合併症病棟」などがあります。

精神科病院で働く看護師は患者との信頼関係を築くことが何よりも優先されます。心身の不調を看護するだけでなく、疾患による日常生活の影響や、社会的な影響なども看護の対象となります。

看護師が知っておきたいのが、精神科特有の領域をセルフケア理論に加えた「オレム・アンダーウッド理論」の6領域です。これは食べ物、排泄、個人衛生、休息、家族との関係、自傷するリスクなどにいて、看護師のサポートがいるのか、患者自身ができるのかを判断し、必要な支援を考える歳に重要となります。

例えば、看護師が声かけを行えば薬を自分で服用できる状態なのか、または、シートから薬を全てはずして、看護師が患者の口に運ばなければならないのかなどです。患者が本人でできることを看護師が行えば、患者の力や自尊心を喪失させかねません。患者さんが行えることについては、その点を言葉で伝え、自信を持ってもらうことも精神科病院における看護師の重要な仕事です。

また、精神科では、医師、薬剤師、精神保健福祉士、作業療法士、臨床心理士、栄養士などの他職種とともに患者の入退院や地域生活を考える必要があるため、さまざまな医療職との連携、情報共有が大切となります。